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ＦＸによる大型脱税のニュースは時折報道されますが、８９歳という高齢の男性が、１０億円という大金を脱税していたことは驚きでした（ＦＸはそれほどの額を稼ぐことができるという面でも注目を集めたと思います）

この事件が起こったのは、２００７年１１月。 栃木県足利市の無職男性が所得税法違反で、宇都宮地裁で在宅起訴されました。 この男性は２年間で約１０億８１３０万円の所得を得たものの、期日までに確定申告を行なわなかったとのことです。

すぐ明らかになって起訴されていること、とくに所得隠しの手段を講じてはいないことを考えますと、もしかすると故意の犯行ではないのかもしれません。 しかし脱税は脱税であり、犯罪として認定されることになるでしょう。

さらに、このニュースで議論を呼んだのは男性の年齢。じつはほとんどのＦＸ業者では契約時の年齢上限を７５歳までとしているところが多いものです。 高齢にも関わらず取引を認めたならば、契約した会社もきちんとフォローすべきだったという意見もあります。

２００５年までの３年間に９億７０００万円の所得隠しを行ない、所得税法違反で３人が告発されています。 東京国税局によって告発されたのでは、保険代理業を行なう８４歳の男性、不動産賃貸業を営む７０歳男性、そしてその妻で美容院経営の女性６６歳です。

保険代理業の男性は２億２０００万円をＦＸで稼ぎ、約７０００万円を脱税していました。 そして残る夫婦は２人で７億５０００万円の利益を得、２億５千万円ほどを脱税していたということです。 彼らは本業の収入に関してはきちんと確定申告していたようですが、ＦＸに関しては全然申告していなかったとのこと。

実際には隠すための工作はしていなかったようですが、申告しないことで逃れようとしたようです。 最近こうしたニュースが増えていますし、金額も非常に大きなものですから、国税局もＦＸには目を光らせています。 わざと脱税しようとすることはもちろんですが、申告を忘れて脱税してしまうこともないように、十分注意する必要があるでしょう。

ＦＸ業者のひとつである「アルファエフエックス」と連絡が取れなくなった！という金融庁発信のニュースがありました。 顧客から金融庁に通報があったようですが、金融庁もびっくりの事件でした。

この業者のホームページが突如閉鎖され、電話もつながらない、職員・役員も一切捕まらないという事態になりました。ＦＸは金融商品のひとつとなりますので、業務を終了する場合には金融商品取引法に則って、金融庁に届出をする必要があります。アルファエフエックスには口座が約５００、証拠金は数億円預けられていたと見られていますが、このお金も行方が分からなくなったわけです。

この事件の真相はすべてが明らかになったわけではありませんが、こうした業者の失踪によって損失を受けたら、税金にも影響が出ます。 証拠金がすぐに戻ってこなくて被害を被った場合は、税理士の先生や税務署にも相談しましょう。

こうした状況をきちんと説明すれば、理解を示して助けになってくれるはずです。

ＦＸで多額の利益を出しながらも申告をしなかったために所得隠しの罪に問われた医師がいます。 三重県に住む子の医師５４歳は、約５０００万円の脱税ということになりました。

この医師はＦＸを利用し２年間で１億３０００万円の利益を得ていましたが、それを含めずに確定申告していたようです。 ＦＸ取引業者のうち、取引所でではなく店頭取引で行なうところを利用すると、国税局もすぐには実態を把握できないようです（それでも３年目に告発されましたが）。 医師というととても忙しい職業のように感じますが、ＦＸでこれだけ利益を上げることが可能なわけです。

それと共に、適切な税金対策をしていればこんな結果にはならなかったと思われますが、残念なことです。知らなかった、良く分からなかったという言い訳は国税局には通じませんので、医師だけでなくサラリーマンなどが副業として行なっている場合も、十分注意が必要でしょう。

修正を申告しても、かなりの追徴金を支払うことになります。

御用６０代のごく平凡な主婦が、ＦＸで得た所得を隠し、約１億３９００万円を脱税するというニュースがありました。 東京都のこの主婦に関する事件は実名で報道されており、世間を驚かせました。

彼女はＦＸなどで得た利益を家族名義の口座に入金させて、所得を隠していたとのことです。 その額は３年で４億７０００万円。

このニュースにより、ＦＸは大金を稼げるというイメージが浸透していったと考えられます。 この主婦が脱税して得たお金は、着物を買ったり旅行に出掛けたりすることに費やしており、納税意識が低い故意の犯罪だとして厳しい判決を受けました。 東京地裁により、懲役１年６ヶ月、執行猶予３年に加えて、罰金３４００万円が言い渡されています。

今回のケースは脱税の手口として単純なように考えられますが、意外と見つかるまでに時間がかかったことも驚きの事件でした。 しかし、取引業者を使っている以上、調べれば必ず分かるものであるということも明らかです。

ＦＸで巨額脱税！というニュースはけっこう増えて、少し珍しくなくなったかもしれません。 しかしその多くは申告を忘れていたり、しなかったりという原因が多いものです。

脱税を意図的に企んだある主婦も、家族名義の口座に振り分けて入金しておくという手口でした。 しかし２００７年に５月に起こったＦＸ脱税事件では、別のやり口も明らかになっています。

それは「租税回避地」と呼ばれる、所得隠し専用の口座を使う方法です。 今回２億７０００万円を脱税して逮捕された男性は、シンガポールなどの海外に預金口座を開設して所得を隠しておくという手の込んだ方法を使っていました。

租税回避地とは、税率が０か非常に低い場所で、世界中から隠したいお金が集まってくる場所です。 こうして脱税に使われることも多いため、逆に見つかってしまったとも言えるかもしれません。

いずれにしても、ＦＸの巨額脱税に関しては、国税局もかなり力を入れて取り締まっているということでしょう。


せっかく得た利益をこんな悲しい結末で終わらせないためにも脱税はしないという毅然としたスタンスをお薦めします。

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