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ＦＸを事業としてではなく個人として行なっている場合、得られる利益は「雑所得」という扱いになります（事業として行なう場合は「事業所得」となります）。雑所得とは、所得税法によって定められている１０種類の所得のいずれにも該当しないものを言います。

雑所得に該当する他の収入（たとえば、年金やオークションなどの副業収入）があれば、FXでの所得と合わせて合計し、申告する必要があります。

ＦＸで得られる利益には、売買の際に得た利益とスワップ金利の２種類がありますが、これらは両方計算に含めます。 そしてＦＸでは取引を決済することで利益が確定しますから、その確定した分のみ計算に含めます。

決済していないものの利益が見込まれている状態（含み益）は課税対象とはなりませんので、申告には含めません。

なお年間を通じてＦＸによって損失が出ている場合は所得としては計算されませんので、加算する必要はありません。

雑所得の計算方法ですが、

FXの収入（＋α）－経費

という計算式で表せます。

まず、年間を通じて決済されたＦＸの利益を合計します。 そこからＦＸによる損失額を引きます（これにより通算でマイナスになる場合は所得として申告しなくて構いません）。 これでＦＸで得た利益の合計が算出されました。

もし、公的年金や印税、講演料、FX以外の副業（オークション、アフィリエイトなど）などで収入がある場合は、それらも雑所得なのでFXでの利益に足していきます。

このうえで、今度は必要経費を差し引いていきます。 こうして最後に出た数字が最終的な雑所得の額ということになりますから、確定申告の際にはこの数字を書き込みましょう。

ただ、この金額があまりに多い場合は税務署から問い合わせがあるかもしれませんので、雑所得の内訳をある程度把握しておくと役立つこともあるかもしれません。

ＦＸの必要経費は、どういうものをいうのでしょうか？ 必要経費の定義は、簡単に言うとＦＸの利益を得るために要した費用であるというだけです。 たとえば次のようなものはFXの必要経費になる可能性があります。

・電話代、プロバイダー費用
・パソコン購入費用
・FX関連書籍や雑誌などの購入費用
・FX関連のセミナー代金やセミナーに行くまでの交通費

ただし、見てわかるように、実はこれらは大した金額にならないので現実問題としてはそのまま上がった利益から税金を持って行かれることが多くなります。
また、経費かどうかを判断するのはあくまで税務署員になるので、全てが経費で落ちるとは限りません。あくまで一般常識の範囲内で計上する必要があります。また、申告側としては、経費として認めてもらうだけの証拠をそろえておくことが求められます。

このあたりは税務署や税理士に事前に質問しておけば、無料で教えてくれることが多いものです。 期限ギリギリに尋ねるのではなく、余裕を持って教えてもらう時間を取り分けておくならば、スムーズに計算することができるでしょう。



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